ホームページへ もくじへ 印刷用ファイルのダウンロード(1.6Mバイト・pdf版)
次期入管システムの構想と問題点
スライド:15
Slide15 次期システムのポイント
前のページ はじめのページ 次のページ
 次期入管システムのもっとも大きな特徴は、日本版US-VISIT部分を含めて、出入国管理および在留管理に関する「個人情報」を、組織の壁を超えて(外国機関や国際機関を含めて)統合・連携することでしょう。入管局が把握した個人情報は、すべて「統合データ管理システム」によって一元的な管理が行われることになり、個人などのプロファイリングがきわめて容易になる環境の構築がめざされています。
 現行システムでは、出入国管理・在留管理に関わる個人情報は、各システムごと、あるいは各行政機関ごとに独立して管理・運用され、情報の相互参照(結合)にもとづいたプロファイリングは制度的にも技術的にも困難でした。
 また、各システム・行政機関が保有する個人情報相互の整合性確保(共通した最新情報への更新)も容易ではなく、同じ個人について、システム(担当機関)ごとに異なる内容を含んでいる可能性があります。
 少なくとも次期入管システムでは、これらの整合性確保を、「統合データ管理システム」が担当し(おそらく機構としては法務省入管局の「インテリジェント・センター」が担当することになると推測されます)、情報資産(個人情報)を一元的に所有・管理して、常時、最新情報による更新を行うとされています。
 こうした個人情報は、外部の行政機関(警察など)からも参照される(あるいは提供される)ことになるでしょう。
     *   *
 日本国籍を持つ個人(日本人)に対する「国家による監視(surveillance)」については、このようなあからさまな一元管理のシステムはまだ実現していませんが、日本国籍を持たない個人(特別在留をのぞくことになりそうですが)については、2010年までにそのようなシステム(の基礎)が完成されることになるでしょう。

もくじ
1  次期入管システムの構想と問題点−−情報人権の視点から
2  もくじ
3  はじめに 次期入管システムの全体イメージ
4  次期入管システム(システム構成)
5  次期入管システム(機能構成)
6  次期入管システム(データフロー)
7  次期入管システム(ネットワーク)
8  1. 次期入管システムの課題
9  現行入管システムのシステム構成
10  入管システムの「見直し・最適化」
11  2. 次期入管システムの構想
12  次期入管システムの構想
13  次期入管システム構想の導入スケジュール
14  3. 次期入管システムのポイント
15  次期システムのポイント
16  レガシーシステムから「IT」へ
17  先端的技術の積極的導入
18  情報の積極的統合(連携)
19  統合データ管理システム
20  インテリジェンスシステム
21  ナレッジマネジメントシステム
22  位置情報システム
23  4. 次期入管システムの問題点
24  次期入管システムの問題点 (1) 脅威の極大化
25  次期入管システムの問題点 (2) 技術以前の課題
26  5. 情報人権の視点から
27  「情報人権」ということば
28  ネットワーク社会から見た「近代国家」
29  国家による「監視」の拡大
30  (国家による)監視の統合・収斂
31  監視の統合・自動化がもたらすもの
32  「差別と排除」のネットワーク/「対話と共存」のネットワーク
33  付記
34  参考資料

もくじ Top  ページ Top
© 2006.7 Nishimura, Tohru / office dlc