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次期入管システムの構想と問題点
スライド:28
Slide28 ネットワーク社会から見た「近代国家」
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 国家(日本政府やアメリカ政府に典型的)が、現在のように監視(surveillance)を強化し、個人に対する管理・統制を強めようとしている背景には、「ひと、もの、資金、情報」の、国境を越えた移動の急速な拡大があるでしょう。その結果、「国境」によって規定される「近代国家」のあり方自体が、大きな「流動化」の歴史的圧力にさらされていることに注目しておきたいと思います。
 こうした「国家の流動化・相対化・弛緩」の中で、国家は現在、自らを緊張させる必要を強く感じており、そのため「国家権力」や「国境」が緊張しています。端的に「テロリスト」への警戒は「国境の緊張」の根拠として宣伝され、国内における「治安の確保」は「個人に対する管理・統制」の根拠とされています。

 他方で、こうした近代国家の現在の動向は、国家間の協力(連携)を必須の要件としており、「グローバリズム」はそのひとつの表現−−国家自身が「国境を越える」という考え方を強く打ち出す結果につながっています。
 しかし長期的な歴史の流れは、「ネットワーク社会」が「国境」を無視して深化・拡大していくことによる「国境」の解体、したがって「近代国家」の解体に向かっているはずです。「ネットワーク社会」の深化は、(近代国家体制の)「次」の時代における、社会運営の枠組み作りを進めるものだと思います。

もくじ
1  次期入管システムの構想と問題点−−情報人権の視点から
2  もくじ
3  はじめに 次期入管システムの全体イメージ
4  次期入管システム(システム構成)
5  次期入管システム(機能構成)
6  次期入管システム(データフロー)
7  次期入管システム(ネットワーク)
8  1. 次期入管システムの課題
9  現行入管システムのシステム構成
10  入管システムの「見直し・最適化」
11  2. 次期入管システムの構想
12  次期入管システムの構想
13  次期入管システム構想の導入スケジュール
14  3. 次期入管システムのポイント
15  次期システムのポイント
16  レガシーシステムから「IT」へ
17  先端的技術の積極的導入
18  情報の積極的統合(連携)
19  統合データ管理システム
20  インテリジェンスシステム
21  ナレッジマネジメントシステム
22  位置情報システム
23  4. 次期入管システムの問題点
24  次期入管システムの問題点 (1) 脅威の極大化
25  次期入管システムの問題点 (2) 技術以前の課題
26  5. 情報人権の視点から
27  「情報人権」ということば
28  ネットワーク社会から見た「近代国家」
29  国家による「監視」の拡大
30  (国家による)監視の統合・収斂
31  監視の統合・自動化がもたらすもの
32  「差別と排除」のネットワーク/「対話と共存」のネットワーク
33  付記
34  参考資料

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