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●ネットワーク社会の「影」と「ITモラトリアム」
 近年になって、確かに、高度情報化社会の「影」について語られることが多くなってきています。日本政府(総務省)の「u-Japan政策」報告書でも、多くのページがこの「影の部分」に対する検討と対応の提案に割かれています。
 しかしそこで提案されているものは、やみくもな「ユビキタス社会」の早期実現のための、対症療法あるいは小手先の対策のように見えます。
 それに対して日本の市民社会の側に、独自の、高度情報化社会の「あるべき姿」が構想され、その中で「影」の問題の何らかの解決が目指されているかと言えば、残念ながらそうした構想も提案も形成されてはいません。

 Glocomの鈴木謙介さんは

 「必要とされているのは、現前する問題の技術的な解決方法を考えることだけでなく、その解決方法が目指す社会像についての検討であり、そのために、いま一度立ち止まることなのではないか。」(Glocom第1回「情報社会と倫理」研究会に提出された論文「情報社会の倫理と民主主義の精神」)

として、「モラトリアム」を提案していました。日本の市民がこのような「モラトリアム」を獲得することはおそらく困難でしょう。走りながら考えることが求められているわけですが、しかし、目の前の問題に対応する「小手先の対策」だけでは、私たちの求める課題を明らかにすることはできないし、現在危惧されている問題の本当の解決にもつながりません。


もくじ

日本の市民運動から見た 個人情報流通拡大の問題点と課題
市民社会の強い関心と抵抗−−個人情報保護法と住基ネット
行政機関間の個人データ流通の急激な拡大
生活に「接続」する行政ネットワーク
市民の「生活」における監視への行政機関の強い関与
行政機関の関与に対する企業の「期待」と自己規制
日本の市民運動の課題
ユビキタス社会の「影の部分」に対する対応
「ユビキタスの輸出」に対応する 市民の国際的な連携を

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