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安全宣言はいらない 説明責任をください
スライド:01
Slide18 セキュリティからプライバシーへ
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 このスライドでは、「情報セキュリティ」の考え方を中心にして、「横浜方式」をめぐる今回の中田市長の判断にどのように対応できるのかを考えてきました。繰り返しますが、このスライドの大部分の「セキュリティ」ということばは、「プライバシー」に置き換えて考えることが可能です。
 そのとき、「住基ネット」問題はより広範でより深刻なものに見えてくるでしょう。

 「情報セキュリティ」上の主要な課題のひとつは、個人情報の「外部漏洩」の防御です。だけど「行政内部におけるプライバシー侵害」を引き起こすことは、とても簡単です。
 外部漏洩に対しては、とりあえずある程度の防御があるでしょう。でも、「内部におけるプライバシー侵害」の防御について、意識的にコンピューターやネットワークに対策を実施している行政システムは、おそらく日本には存在していないだろうと思います。
 むろん形式的な「制度」はあるので、それでかろうじて、おかしなことや危ないことが全国で大規模に発生していないように見えているだけ。法律や条令を作れば、「プライバシー侵害」的な個人情報の利用・運用はいつでも合法的にできます。

 そして、どのような個人情報の利用・運用の制度なら法律の制定が許容され、どのような利用・運用は制度化すべきでないのか−−というはっきりした基準は、どこにもありません。
   *  *
 いままで、住基ネット問題に対する市民側の議論の多くは、「情報セキュリティ」に注目してきたものでした。でも、私たちの関心の中心は「プライバシー問題」です。そしてプライバシー侵害によって引き起こされる「基本的人権の侵害」という問題です。
 だから私たちはもっと、「プライバシー」というキーワードを使って、いろいろなことを考え、議論する必要があるのだと思います。
   *  *
 中田横浜市長は「横浜方式」で何を守ろうとしたのでしょうか?

 今回の「横浜方式全員参加」という中田さんの判断は、私たちが「プライバシー」についてもっと考えてみる機会を与えてくれているのだと思います。
出典・参考資料
イラスト:masanao nakajima(http://bw-house.com/)

もくじ
1  安全宣言はいらない 説明責任をください
2  (セキュリティからプライバシーへ)
3  「具体的危険」は危険ではない(?)
4  日本政府のセキュリティ対策基本方針−−「走りながら考える」
5  PDCAサイクル
6  PDCAサイクル-2
7  PDCAサイクル-3
  必須のセキュリティ強度ってどうなってるの?
8  社会的に決められる可変的なもの
9  社会的立場によって異なる要求レベルの調整機能は存在しない
10  あぶないと きみはいった
11  それで、セキュリティ強度は改善されたのか?
  セキュリティ強度の評価基準
12  定性的な基準−−「安全」と「危険」の間に境界線は存在しない
13  定量的な基準−−「時間」でセキュリティ強度を評価する
14  社会的制度的な基準−−情報セキュリティ・マネジメントの考え方
15  安全宣言はいらない
16  「横浜方式」が約束したこと
17  説明責任をください
18  セキュリティからプライバシーへ

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