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7 (日本の)NPOおける課題

 日本の電子政府・電子自治体の特性について、「MIS的なネットワークシステム」という問題意識から考えてきました。

 以下では、そうした電子政府・電子自治体との関係の中で、日本の市民グループ、とくにボランティアグループと呼ばれる地域のNPOがどのような役割を期待され、そこにはどのような課題があるのかを、検討しています。

NPOは必然的に電子政府・電子自治体に組み込まれていく

 このイラストは、「さいたま市情報化計画」(埼玉県)のパンフレットに収録されているものです。

 ここから、電子自治体構築計画において市民グループ(NPO)に大きな期待が寄せられていることがわかります。

 中央の「saITama情報オアシス」は、さいたま市がWeb上で提供する電子自治体の機能(e-Community)で、その周囲を、この機能に接続することを期待されている市民社会の領域が取り囲んでいます。そのトップにあるのは「ボランティア・NPO・コミュニティ活動」です。

 ここでは、古くから組織されてきた伝統的な「自治会」組織とは別に、地域の自発的な市民活動組織が発達してきている現状を踏まえて、「コミュニティ活動」と「自治会活動」は区別されているようです。自治会もコミュニティ活動も、市民社会の中にあるNPOの一種と考えられます。また、地域再開発・町おこしなどの担い手として組織される市民グループもそれらとは少し性格を異にしているNPOです。

 そのほか、学校教育部門ではやや影が薄い市民グループですが(PTAは学校と地域の双方に基盤を持つ市民グループともいえます)、福祉活動(高い専門性を持つ活動)や生涯学習(公民館を中心とする文化活動)が独立した市民活動のカテゴリーとされています。

 NPO活動、とくに福祉分野における地域NPOの活動は、従来から行政サービスの一定部分を担ってきた実績があり、高い評価を受けてきました。

 このため、電子自治体構築プロセスの中で、こうした各分野の市民グループ(NPO)が電子自治体(のネットワークシステム)に何らかの形で接続されることは、必然的なことと考えられます。


●もくじ(Slide番号でジャンプ)

01:行政機関のMIS的なネットワークシステムへの傾斜と 人権保障・プライバシー保障の課題

02:1 東アジアの動向

03:  韓国の全国教育行政システム(NEIS)

04:  My Kard(マレイシア)

05:2 MIS的なインターネットへの警鐘

06:3 行政における統制型(MIS的)ネットワークシステムへの傾斜

07:  住民基本台帳ネットワークシステム(論理的構成)

08:  自治体共同IDC(経済産業省実証実験)

09:4 行政(公共)サービスにおける 個人情報の収集・利用

10:5 行政(福祉)サービスにおける プライバシー

11:6 行政システム/サービスにおける人権/プライバシー侵害の発生要因

12:7 (日本の)NPOおける課題

13:8 NPOをとりまく環境(1)NPOのネットワーク接続

14:9 NPOをとりまく環境(2)ネットワーク環境

15:10 NPOをとりまく環境(3)プライバシー保障

16:11 NPOの課題

17:12 国際的な課題

18:  参考資料