Slide 03

   
●はじめに 2

(1) セキュリティに100%完全はない(セキュリティ技術の特性)
 従って、被害が本人におよぶ可能性(リスク)は必ず残ります。
*個人情報の漏洩・盗用などを完全に防止することはできません。
 逆に、個人情報が必ず漏洩・盗用されると技術は断言するものでもありません(事故以外の漏洩・盗用は、人的な動機や実行行為があって初めて発生します)。
 セキュリティ対策がやっていることは、意図的なまたは事故によるよる情報の漏洩・盗用などが発生しやすい条件を変更することによって、できるだけ事故や漏洩などが発生しにくい環境を作ることです。

(2) 個人情報は他人に「利用」されなければ意味がない。
 しかし、プライバシーは他人に知られたらそれだけで「プライバシー侵害」です。当事者である私が、それを許容・容認できるかどうかが、ここでは非常に大きな問題になります。
 だから、本人と個人情報の利用者の間に「プライバシー」に関する十分な信頼関係が結ばれて初めて、「個人情報の利用」は正当性が得られる行為といえます。
 セキュリティ事故やプライバシー侵害のリスクは、本人が負うことになります。したがって、あらかじめ本人の「防御権−−当初から個人情報の収集や利用を拒否したり、任意の時点以降個人情報の利用の中止・削除を実行させる権利」が本人と個人情報の利用者(運用者)の間で確立されていなければ、実質的な信頼関係は成立しないでしょう。このような環境では、「個人情報の利用」は正当性を持つものとは言えません。


●もくじ(Slide番号でジャンプ)

01:技術的視点から 札幌市「選択制」を考える

  02:住基ネットの現在:プライバシーの危機

  03:個人情報の安心と安全

04:長野県審議会報告書 における指摘

  05:多数の自治体で住基ネットは外部と接続されている

  06:セキュリティにどれだけコストをかけるべきかという問題提起

  07:自治体首長の安全確保義務規定(住基法36条の2など)の重要性

08:住基ネットの持つ問題

  09:監視社会のインフラ(プライバシーの侵害)

  10:セキュリティが十全でも プライバシー侵害は起きる

  11:地方自治の不在

    12:(参考)インターネット方式だったらこんな形

  13:住基ネット全体のセキュリティ確保は失敗している

    14:住基ネットの信頼基盤構築失敗のプロセス

    15:相互信頼にもとづくネットワーク参加の手続き

  16:セキュリティコストを含めた行政システムの費用対効果の評価ができていない

  17:電子政府・電子自治体は「情報公開と市民参加」の 可能性を活用できていない

18:どのような選択制が有効か

  19:技術的視点から見た自己情報コントロール権の 根拠と目的

    20:セキュリティの確保・プライバシーの保障のプロセス

  21:「選択制」(自己決定:自己情報コントロール)の限界

  22:住基ネットにおける「選択制」の意義

  23:「住基ネット」における「選択制」を現実的なものとするための条件