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●長野県本人確認情報保護審議会1次報告書における指摘(技術的側面)

(3) 自治体首長の安全確保義務規定(住基法36条の2など)の重要性

住基法36条の2
 市町村長は、住民基本台帳又は戸籍の附票に関する事務の処理に当たつては、住民票又は戸籍の附票に記載されている事項の漏えい、滅失及びき損の防止その他の住民票又は戸籍の附票に記載されている事項の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。

住基法30条の29
..... 当該都道府県知事又は指定情報処理機関は、当該本人確認情報の漏えい、滅失及びき損の防止その他の当該本人確認情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。

住基法30条の33
.....当該市町村長その他の市町村の執行機関若しくは当該都道府県知事その他の都道府県の執行機関又は当該国の機関の長若しくは法人は、受領した本人確認情報の漏えい、滅失及びき損の防止その他の当該本人確認情報の適切な管理のために必要な措置を講じなければならない。


 分散開放型ネットワークの技術の視点から見れば、上記した住基法36条の2など条文によって、「住基ネットに参加」するすべての機関が取り扱う個人情報の保護(セキュリティの確保とプライバシーの保障)を、それぞれの機関の責任と権限において確保することは、この技術が前提としている当然の手続きといえます。
 セキュリティ確保とプライバシー保障が一定レベルに達していない機関は、個人情報の流通を行なう分散開放型ネットワークに参加(接続)すべきではありません。また、セキュリティ確保とプライバシー保障が一定レベルに達していない機関が参加(接続)しているネットワークに、責任ある機関が参加(接続)するいことは、技術的に見ればナンセンスです。

 こうした「信頼関係」にもとづくセキュリティ確保とプライバシー保障のレベル獲得が行なわれていないことは、住基ネットの最大の欠陥といえます。


●もくじ(Slide番号でジャンプ)

01:技術的視点から 札幌市「選択制」を考える

  02:住基ネットの現在:プライバシーの危機

  03:個人情報の安心と安全

04:長野県審議会報告書 における指摘

  05:多数の自治体で住基ネットは外部と接続されている

  06:セキュリティにどれだけコストをかけるべきかという問題提起

  07:自治体首長の安全確保義務規定(住基法36条の2など)の重要性

08:住基ネットの持つ問題

  09:監視社会のインフラ(プライバシーの侵害)

  10:セキュリティが十全でも プライバシー侵害は起きる

  11:地方自治の不在

    12:(参考)インターネット方式だったらこんな形

  13:住基ネット全体のセキュリティ確保は失敗している

    14:住基ネットの信頼基盤構築失敗のプロセス

    15:相互信頼にもとづくネットワーク参加の手続き

  16:セキュリティコストを含めた行政システムの費用対効果の評価ができていない

  17:電子政府・電子自治体は「情報公開と市民参加」の 可能性を活用できていない

18:どのような選択制が有効か

  19:技術的視点から見た自己情報コントロール権の 根拠と目的

    20:セキュリティの確保・プライバシーの保障のプロセス

  21:「選択制」(自己決定:自己情報コントロール)の限界

  22:住基ネットにおける「選択制」の意義

  23:「住基ネット」における「選択制」を現実的なものとするための条件