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●住基ネットの持つ問題

(1) 住民基本台帳コードを採用したことによって、国および地方公共団体には「監視社会」のインフラが成立している

◆技術的な歯止めだけでなく、制度的な歯止めも存在しない
 個人情報保護法制には、目的外利用の禁止は存在していますが、例外規定が多数あり、実効性がありません。
 何をもってプライバシー侵害の制度的歯止めとするかについては、社会的検討も合意もそんざいしていません。
 日本の法体系の中には、「プライバシー権」は明文的に確立されてはいません。司法上の判例が「基本的人権」の一部として「プライバシー権」を認めている段階ですが、政府はこれを認める政策をとっていません。

 この結果、住基ネット・電子政府において、政府の機関がプライバシーを保障すると考える実際的な根拠は見あたらないことになります。
 たとえ、セキュリティが十分に確保され個人情報の漏洩が十分防御されたとしても、合法・非合法を問わず「プライバシー侵害」はシステム内部で容易に実行でき状況が、現に存在しています。


●もくじ(Slide番号でジャンプ)

01:技術的視点から 札幌市「選択制」を考える

  02:住基ネットの現在:プライバシーの危機

  03:個人情報の安心と安全

04:長野県審議会報告書 における指摘

  05:多数の自治体で住基ネットは外部と接続されている

  06:セキュリティにどれだけコストをかけるべきかという問題提起

  07:自治体首長の安全確保義務規定(住基法36条の2など)の重要性

08:住基ネットの持つ問題

  09:監視社会のインフラ(プライバシーの侵害)

  10:セキュリティが十全でも プライバシー侵害は起きる

  11:地方自治の不在

    12:(参考)インターネット方式だったらこんな形

  13:住基ネット全体のセキュリティ確保は失敗している

    14:住基ネットの信頼基盤構築失敗のプロセス

    15:相互信頼にもとづくネットワーク参加の手続き

  16:セキュリティコストを含めた行政システムの費用対効果の評価ができていない

  17:電子政府・電子自治体は「情報公開と市民参加」の 可能性を活用できていない

18:どのような選択制が有効か

  19:技術的視点から見た自己情報コントロール権の 根拠と目的

    20:セキュリティの確保・プライバシーの保障のプロセス

  21:「選択制」(自己決定:自己情報コントロール)の限界

  22:住基ネットにおける「選択制」の意義

  23:「住基ネット」における「選択制」を現実的なものとするための条件